この金曜日、今月から来てくれる事になった技術顧問の先生が、
うちのスタッフ3人を相手に咬合についてレクチャーをしてくれていた。
歯科技工未経験のスタッフにとって現場で教わる事はほんの一部に過ぎない。
流れ作業のラボなら恐らくそれで大した問題は起きないし、働く方も楽である。
しかし、うちが目指すものではない。
一人の歯科技工士が、模型作りからチェアサイドの立ち会いまで。
ここでうちが目指すべき歯科技工所経営について細かく説明はしないが、
歯科技工はやりがいのある仕事だと信じている。
コストがどうだの、リスクがどうだの。売上高、利益、生産性、効率性。
あたかもそうでなきゃダメだと言わんばかりのくだらん経営セミナー。
結局、自己啓発や宗教観に落ち着くしょうもないビジネス書に全く興味は無い。
経営に関するセミナーや書籍がどれほどあるのか想像も付かないのだが、
故に、惑わされる。
神髄とも言うべきものは至ってシンプルなのではないだろうか。
吉田松陰の言葉で大事にしている教えがある。
【立志尚特異】志を立てるためには人と異なることを恐れてはならない
【俗流與議難】世俗の意見に惑わされてもいけない
ビジネスを始めるときに出合った言葉達、いまだ意識する事は多い。
志が無いのかなんなのか、傷の舐め合いばかりの経営者。
自分より若い連中を従え都合の良いいい訳ばかり。
居心地がいいからなのか、不安なのか。群れては馴れ合いやごっこの経営者。
興味もないんですが。
さて、話が逸れてしまいましたが。
細かく説明して下さる先生を取り囲むように、一生懸命なスタッフたち。
傍から誇らく感じているとお客様が . . . 、おじゃましまーす!
一瞬にして明るい雰囲気に変えてしまう空気感、聞き慣れたお声と関西弁。
美味しい日系のケーキをお土産に立ち寄って下さったのは、あのラボオーナー。
以前の記事をさかのぼるとお会いしたのは約半年ぶりでしたね。
新しいラボの予定地は大方絞られ来週にも決まるとの事、より広いスペース。
そこに設置予定の機材は最新の機器だったり、イタリアから輸入予定だそうで。
理想を追求する新しいラボは未来を見据え、積極的に投資されるようです。
周りは変化し進んでいる。現状維持など退化でしかない。
うちの機械が壊れ、困っているときにお力をお貸し頂いたり。
こうした戦略になり得るだろう情報を同業の自分にあっけらかんと。
おこがましいですがやっぱり敵わない。足下にも及ばない。
そして、そんなお人柄に同じ経営者として憧れてしまう。
気付かされてもしまうわけです、まだまだ小者だと。
また話が逸れてしまいましたが . . . 。
日本でも開業されていたご経験があり、尊敬する UCLA の元上司がいて。
更に大きなラボをお作りになられようとしている憧れのラボオーナーがいて。
そこに誇らしくもあるスタッフがいて。
なんか夢のようでしたね。
開業当初、想像すらできなかったこの風景。
でも、心のどこかでずっと待ち望んでいたような。
僕は幸せ者です。なんだか凄く嬉しい時間だったな。
0 件のコメント:
コメントを投稿