前回の続きです。
能力給のベースになるのは手がけた仕事の量。要するに歩合制です。
作業はそれぞれ細かくステップ毎に分かれています。
例えばPFMを例に取ると工程は5つ。
工程順に、模型作りで3ステップ。ワックスアップで5ステップ。
メタルで5ステップ。ポーセレンで5ステップ。そして仕上げで2ステップ。
全行程を20ステップに分けチェック、カウントしていきます。
各ステップ毎に受け取ることができる報酬の額は違います。
さらに行程順にその難易度も上がっていくので加算される額は増えていきます。
それぞれ各ステップ毎で計算することもできますが、
工程を踏まえ全ステップをこなした方が割りがいいようにしてあります。
言い換えれば、仕上げまで全て手掛けられた方が稼げるようになっています。
例えば、模型作り3ステップを見てみると。
石膏を流すだけなら1ケース$2、分割模型のみ$6。マウントのみ$2。
それぞれステップを合計すると$10ですが、
石膏を流し、分割模型にし、マウントまで一通りできると$12です。
最終的にその出来栄えは毎回査定の対象になります。
再評価し、さじ加減でプラスα。減らすことは絶対にしません。
基本的には全てのステップで必ず私がチェックしているはずですから。
私がOKを出さなければ前には進めないのですが、自信があるなら自己責任で。
出来が悪ければカウントもされません、場合によってはやり直してもらいます。
せっかく時間をかけても、その作業に対する報酬が得られないこともあります。
できれば稼げる、できなければ稼ぎにくい。
作ってナンボの技術職ですから当たり前なのですが、
できない技工士はもちろん、未経験からスタートの方は特に大変だと思います。
なので、勤務時間は私がラボにいる時間内で自由。各々決めてもらいます。
この能力給に関しては、経験者でも未経験者でも全く同じ計算方法です。
前回記事にした基本給に、
これらの方法で算出した能力給をプラスして給料として支払われます。
歯科技工未経験者が、苦労して進めていく1つ1つの作業。
なんども失敗したり、やり直したり。そんな苦労を毎日見てますからね。
なんとか報酬として受け取れるようにと、なんだか複雑になってしまいました。
出来るようになった小さなことも、給料に反映できるよう工夫しています。
0 件のコメント:
コメントを投稿