なんだか急なお別れになっちまったな。
もともとSUVはあまり好きじゃなかったけど、
コイツだけは特別。ほぼ一目惚れに近かった。
いつかSUVに乗るならと、心に決めていた。
ジャガー製のV8は、今まで乗ってきたアメ車やドイツ車のV8とも違う。
穏やかだけどパワフルで、2.5トンを超える車重を驚くほど感じさせない。
その大きさの割には思いのほか運転もし易く、気軽に乗れた。
アクセルをひとたび踏み込めばその名のとおりスポーツにも。
乗り降りしやすいようにと車高を下げれるアクセスモードはボタン一つで。
いかにもイギリス車らしいジェントルな気遣い。
長距離を運転していても、疲れを感じることが異様に少なかった。
それは、適度な堅さのレザーシートのおかげだけではないはずだ。
最大の魅力でもある悪路走破性を実感できることは普段の生活では無いのだが、
その秘められた余裕の走りは随所に感じることができた。
少し固めのエアサスは20インチのホイールとの相性もよく、
初動こそゴツゴツした感じはあるものの、アクセルとともに滑らかに。
825Wのharman/cardon
サウンドシステムが至福の時を刻む。
むしろもっと運転していたくなるほどだった。
ちゃんとお別れできなかったのが今だに心残り。
洗ってやりたかったけど、あまりにも急で。
経年変化でくすんできたヘッドライト、
額に流れる汗も気にせず腕がパンパンになるまで半日がかりで磨き倒した。
LEDバルブにも交換してリフレッシュしたコイツを眺めては満足感に浸って。
それが、最後の思い出になっちまったな。今までありがとう。
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